瀬戸内海が180度展望できる絶景スポット。国道250号をドライブする方の休憩地としてにぎわっています。

淡路島から家島群島、牛窓に至る万葉故地を背景に、眼前に山部赤人の舟旅望郷の歌の舞台である辛荷の島、室の浦、鳴島等が千数百年前の風光を留めて、万葉のこころを伝えています。晴れた日には、東は明石海峡大橋、南に四国の稜線、西は小豆島まで見通すことができ、展望スペースから眺める朝日、夕日の見事さでも多くの人を魅了し続けています。

万葉の岬 つばき園

相生湾の南端にある「万葉の岬」には、相生市の市木である椿が咲き誇る「つばき園」があります。園内には約30品種200本余があり、12月から4月にかけて赤や白やピンクの花が次々に見ごろを迎えます。潮風に揺れる椿を見て歩くのもよし、芝生に腰をおろし、瀬戸内海に浮かぶ島々を眺めるのも楽しい「つばき園」です。

万葉の歌人、山部赤人が詠った地

万葉の岬のつばき園には、万葉の歌人山部赤人(やまべのあかひと)が詠った歌を含む3つの石碑があります。

山部赤人(やまべのあかひと)

山部赤人(やまべのあかひと)は、奈良時代初期の歌人。三十六歌仙の一人で後世、柿本人麻呂とともに歌聖と呼ばれている。『古今和歌集』『小倉百人一首』にも登場し、経歴はあまり定かではないが、下級官人で、聖武天皇の宮廷歌人だったと考えられている。和歌を詠みながら諸国を旅し、同時代には山上憶良や大伴旅人がいる。
 万葉集にも長歌一三首、短歌三七首が掲載され、自然の美しさや清さを詠んだ叙景歌を残している。制作年のわかる歌はすべて聖武天皇の頃の作である。三十六人集(歌仙家集)の一巻として伝わる『赤人集』は、大半が万葉集巻十の作者不明歌で占められており、万葉集抄出本と呼ぶべきものである。